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国・自治体などが持つデータの民間活用

国・自治体が持つデータを民間が活用する仕組み
―非識別加工情報,オープンデータ,官民データ,情報公開等

ビジネスの成功のためには有益かつ正確な情報が欠かせません。そのためにこれまで企業や個人は様々な方法でデータを取得できるよう努力してきましたが,これからは,企業や個人が直接データを取得せずとも,国や自治体が持っている,極めて有益かつ正確,豊富なデータを入手し,ビジネスなどに活用することができるようになりました。

国や自治体は,税の賦課徴収を行ったり,年金,国民健康保険,介護保険,児童手当,各種免許などの諸手続を行うために,どこの誰がどのような状態かに関する実に様々かつ有益,正確で,豊富なデータを保有しています。例えば市町村は,どこに誰が住んでいて何歳で家族は何人なのか,所得はいくらなのか,どこから引っ越してきたのか,要介護度・障害の状況,子供の年齢,飼い犬の有無,待機児童の住所・年齢・親の所得等,生活に密着した実にさまざまな情報を保有しています。国では例えば,出入国管理を担当する法務省は日本に出入国する外国人の情報を,厚生労働省・日本年金機構は年金保険料や年金給付関連の情報等を,国土交通省は自動車の状況,道路占有許可の状況を,文部科学省は大学入学資格検定出願者・高等学校卒業程度認定試験出願者の情報等を保有しています。国・自治体が持つ重要情報は,ここでは例を挙げきれないほどです。

もちろん個人情報のままの生データは,民間に提供されることはありません。例えば自分の所得がいくらでどこに住んでいるか等の情報が国や自治体から他人の手に渡ってしまったとすれば,著しい問題です。しかし ,誰の情報かわからない様に加工されたデータにすれば,人の権利利益を侵害することなく, かつビジネスに役立つ有用な情報を提供することができます。これにより,個人にとっても便利で役立つ新しいサービスが生まれることが考えられますし,新しい産業が生まれたりビジネスが活性化することも期待されます。また,そもそも,国や自治体が持つデータは国民・住民から預かっているものであり,その公的データの価値を民間に還元することが求められるともいえます。

具体的には,「非識別加工情報」と呼ばれる行政機関個人情報保護法,独立行政法人等個人情報保護法,個人情報保護条例に基づく仕組みや,これとは異なる流れで国や自治体が進めているオープンデータ,官民データ(官民データ活用推進基本法),情報公開請求,個人情報開示請求などによって,国・自治体の保有するデータを取得することができます。

  

宮内・水町IT法律事務所では,国・自治体の保有するデータを取得する民間側,民間にデータを提供する国・自治体側,双方向けのご支援を行っています。

  • 国・自治体の持つデータを取得できないか。
    どのようなデータがあり,どのような手続が必要か。
  • データ取得やデータの取り扱いに法律上の問題がないか。
    問題があるとすれば,どのような対応が可能か。
  • 国・自治体として非識別加工情報対応/オープンデータ対応をするために留意すべき点は何か。実際の事務フロー作り・条例制定の支援。
  • 個人情報保護,プライバシー権保護のための事前評価をしたい。プライバシー影響評価(Privacy Impact Assessment)の実施・支援。

資料

Keyword

一般の個人情報関連は→コチラ

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非識別加工情報,オープンデータ,官民データ,行政機関個人情報保護法,独立行政法人等個人情報保護法,行政機関非識別加工情報,独立行政法人等非識別加工情報,個人情報保護条例,個人情報保護法,ビッグデータ,AI,IoT(インターネットオブシングス,モノのインターネット)

当該分野に関する弁護士水町雅子の主な実績

  • 【民間企業】民間企業の非識別加工情報事業展開に関する法的アドバイス
  • 【自治体】自治体の非識別加工情報導入に際する個人情報保護に関する法的アドバイス
  • 【自治体】自治体の政策・施策検討に関する個人情報保護に関する法的アドバイス
  • 【自治体】自治体の個人情報保護条例改正,その他条例新設・改正支援,多数
  • 【独立行政法人等】不正競争防止法,個人情報保護法関連裁判例の調査
  • 【執筆】水町雅子著「国・自治体が持つビッグデータ等の民間活用 ~データ入手までの流れと必要な手続~」(ビジネスガイド2017年11月号 NO.846)
  • 【執筆】水町雅子著『個人情報保護法 (1冊でわかる! 改正早わかりシリーズ)』(労務行政,2017年)
  • 【講演】個人情報,非識別加工情報,プライバシー影響評価に関する講演多数(東京都,つくば市,大田区,セミナーインフォ,企業研究会,日本データ通信協会等多数)
  • 【コメント】日本経済新聞社2017年6月26日朝刊
  • 【コメント】朝日新聞2015年1月6日(火)朝刊33面(社会面)

当該分野に関する当事務所の強み

水町雅子弁護士は,地方公共団体(茨木県つくば市,東京都港区,東京都杉並区)の個人情報保護審議会/審査会委員を務めているとともに,多数の個人情報保護条例改正の支援実績もあり,自治体業務にも明るいです。また内閣官房,特定個人情報保護委員会での公務員経験もあり,国の行政実務経験も豊富です。さらに弁護士として唯一のマイナンバー法・番号法の立法担当官(国会提出法案作成者)でもあり,改正個人情報保護法に関しても首相官邸IT総合戦略本部「パーソナルデータに関する検討会」,内閣府消費者委員会の参考人として,意見を述べています。また,水町雅子弁護士は弁護士になる前に,シンクタンクにてITシステム開発・コンサルティング・事業企画業務に従事しており,アプリケーションエンジニア,第一種情報処理技術者,第二種情報処理技術者資格を保有しており,SE経験もあります。

宮内・水町IT法律事務所ではこのような経験・知識を基に,専門的なサポートを行っておりますので,お気軽にご相談ください。